なら燈花会
Nara Tokae
古都を灯す、一万の祈り。
期間
8/5 – 8/14
時間
19:00-21:30
場所
奈良公園一帯
料金
入場無料
9つの灯りの世界 – 主な会場
(クリックで詳細にジャンプします)
4つの楽しみ方
参加する
一客一燈(いっきゃくいっとう)
協力金500円で自分のろうそくを灯そう。
体験する
浮見堂の貸しボート
水上から絶景を。ただし行列覚悟で!
食べる
屋台・燈Cafe
「燈Cafe」や参道に飲食店が集まります。
装う
浴衣で散策
駅周辺でレンタル可能。風情を満喫!
行く前に知っておきたいこと
はじめに│古都を灯す一万の祈り、なら燈花会へようこそ
夏の夜、世界遺産に抱かれた古都・奈良が、静かで荘厳な光の海に姿を変えます。賑やかな祭囃子や屋台の喧騒とは一線を画し、そこに広がるのは、数万本ものろうそくが織りなす、穏やかで心癒される幻想的な風景。それが、奈良の夏の風物詩として愛される「なら燈花会(とうかえ)」です。
2025年「なら燈花会」開催概要│ひと目でわかる基本情報
まずは、2025年の開催に関する最も重要な基本情報を一覧でご紹介します。「いつ?」「どこで?」といった疑問は、ここで解決できます。計画の第一歩としてご活用ください。
項目 | 詳細 |
開催期間 | 2025年8月5日(火) ~ 8月14日(木) |
点灯時間 | 19:00 ~ 21:30 |
開催場所 | 奈良公園一帯(春日大社、興福寺、東大寺など) |
入場料 | 無料(「一客一燈」体験や一部施設の夜間拝観は有料) |
公式サイト | http://www.toukae.jp/ |
主催・問合わせ | NPO法人なら燈花会の会 事務局 (電話: 0742-21-7515) |
備考 | 小雨決行。荒天や強風の場合は中止となることがあります。 |
「なら燈花会」とは?│知ればもっと深く楽しめる、その歴史と意味
多くの人々を魅了する「なら燈花会」。その背景にある物語や言葉の意味を知ることで、目の前に広がる灯りの一つひとつが、より一層深い感動を与えてくれるはずです。ここでは、イベントの本質に迫ります。
1999年から続く、市民の手づくりの祭り
「なら燈花会」は、古くから続く伝統行事ではなく、1999年に始まった比較的新しいイベントです。かつて観光客が少なくなる夏の奈良を盛り上げようと、奈良商工会議所青年部などの団体が中心となり、「奈良らしい祭り」を創出しようという想いから企画されました。
このイベントの最大の特徴は、NPO法人「なら燈花会の会」が主体となり、多くのボランティア(サポーター)や市民の協力によって運営されている点にあります。数万本ものろうそくへの点火や後片付けは、すべて人の手で行われます。だからこそ、「手づくりの絶景」と呼ばれ、単なる観光イベントを超えた温かみと一体感が生まれるのです。このイベントが持つ独特の魅力は、歴史の浅さを補って余りある、地域の人々の情熱と心のこもったおもてなしから生まれています。それは、商業的な成功(会期中に90万人以上が訪れる)と、古都の精神性に根差した静かで個人的な祈りの体験が両立している稀有な例と言えるでしょう。
【重要】燈花会では花火は上がりません
「なら燈花会」では、花火の打ち上げは一切ありません。
このイベントの核心は、ろうそくの炎が持つ、静かで穏やかな光を心静かに楽しむことにあります。祭りのような賑やかな催し物や大きな音響はなく、訪れる人々は古都の静寂と、ゆらめく灯りが織りなす幻想的な雰囲気に浸ることができます。
もし奈良の夏に花火を楽しみたい場合は、他のイベントを検討する必要があります。例えば、五條市の「吉野川祭り納涼花火大会」や宇陀市の「宇陀市はいばら花火大会」など、奈良県内では夏に花火大会が開催される地域もありますので、そちらの情報を確認することをおすすめします。
会場エリアガイド│9つの灯りが織りなす幻想世界
「なら燈花会」の舞台は広大な奈良公園一帯に広がり、それぞれ異なる魅力を持つ9つのメインエリアで構成されています。ここでは、各会場の特色と見どころを、散策のヒントとともに詳しくご紹介します。公式のガイドマップは会場で配布されるほか、公式サイトでも確認できますが、鹿が誤って食べてしまう事故を防ぐため、デジタルマップの活用も推奨されています。
会場クイックガイド
会場名 | 特徴 | 2025年開催日 |
浮雲園地 (うきぐもえんち) | 最大規模のろうそくが灯るメイン会場。圧巻の光の絨毯。 | 8/5~8/14 |
春日野園地 (かすがのえんち) | 東大寺大仏殿と若草山を背景にした雄大な景色が魅力。 | 8/5~8/14 |
浅茅ヶ原 (あさじがはら) | 竹のオブジェと灯りが織りなす、静かで落ち着いた雰囲気。 | 8/5~8/14 |
浮見堂 | 池に浮かぶお堂と水面の反射が美しい。写真スポットとして大人気。 | 8/5~8/14 |
猿沢池・五十二段 | 池と階段が一体となった立体的で風情ある景観。 | 8/5~8/14 |
興福寺 | 国宝建築が灯りに照らされ、荘厳で神秘的な雰囲気に。 | 8/5~8/14 |
奈良国立博物館前 | 優美な洋風建築と和の灯りのコントラストがユニーク。 | 8/5~8/14 |
東大寺 | 大仏殿の観相窓が開き、大仏様のお顔を拝める特別な2日間。 | 8/13・8/14のみ |
春日大社 | 3000基の釣燈籠が灯る「中元万燈籠」と重なる特別な一夜。 | 8/14のみ |
浮雲園地


近鉄奈良駅から最もアクセスしやすいメイン会場の一つで、燈花会を訪れたならまず目指したい場所です。広大な芝生の上に、会場内で最多となる数のろうそくが敷き詰められ、その光景はまさに「地上に降りた天の川」。どこまでも続くかのような光の絨毯は圧巻の一言で、訪れる人を一瞬で幻想的な世界へと引き込みます。大切な人と、この光の川を渡るような気持ちで散策してみてはいかがでしょうか。
春日野園地

浮雲園地の東側に広がるこのエリアは、そのスケールの大きさが魅力です。灯りの向こうに、ライトアップされた東大寺大仏殿や若草山のシルエットが浮かび上がり、古都奈良ならではの雄大な景観を堪能できます。夕暮れ時には、沈みゆく夕日に照らされて金色に輝く大仏殿の鴟尾(しび)と、これから灯されるろうそくの準備風景が重なり、マジックアワーの美しいグラデーションを楽しめる絶好のスポットです。
浅茅ヶ原


メイン会場の喧騒から少し離れ、静かな時間を過ごしたい方におすすめなのがこの浅茅ヶ原です。ここでは、ろうそくの灯りに加え、竹を使ったオブジェや灯籠が配置され、木々の間に美しい光と影のコントラストを生み出します。他の会場に比べて通路も広く、比較的ゆったりと散策できるため、お子様連れの方や、落ち着いて写真を撮りたい方にも適しています。竹灯りに導かれ、いにしえの世界に迷い込んだかのような不思議な感覚を味わえるでしょう。
浮見堂



鷺池(さぎいけ)に浮かぶ檜皮葺きの六角形のお堂「浮見堂」は、燈花会で最も人気が高く、写真映えするスポットとして知られています。黄金色に輝くお堂と、池の周りを縁取るように並べられたろうそくの灯りが水面に映り込み、まるで夢のような光景が広がります。この会場では貸しボートも夜間営業しており、水上からこの絶景を眺めるという特別な体験も可能です。ただし、その人気ゆえに大変混雑し、通路が狭いため、人の流れが滞りがちです。係員の誘導に従い、譲り合って観覧することが求められます。
猿沢池・五十二段


興福寺の南に位置する猿沢池と、そこから続く五十二段の石段が一体となった会場です。階段に沿って並べられた灯りが立体的な光のラインを描き出し、その光が池の水面にゆらめく様は非常に風情があります。この五十二段は、仏道修行の階位である「菩薩五十二位」に由来すると言われ、階段を見上げると、木々の間から興福寺の五重塔(現在は修理工事のため覆われている可能性があります)も望むことができ、厳かな雰囲気に包まれます。
興福寺


国宝の建築物が立ち並ぶ興福寺の境内も、燈花会の会場の一つです。普段の荘厳な雰囲気にろうそくの柔らかな光が加わることで、昼間とは全く違う、神秘的で荘厳な美しさが際立ちます。特に、再建された中金堂や、国宝館へと続く参道がほのかに照らされる様子は、心を落ち着かせてくれます。期間中は夜間特別拝観が行われることもあり、静寂の中で仏様と向き合う貴重な時間を過ごせます。
奈良国立博物館前
奈良国立博物館のなら仏像館(本館)は、明治時代に建てられた片山東熊設計の優美な西洋建築です。この洋館がろうそくの灯りに照らされる光景は、他の会場とは一味違う、和洋折衷のユニークな雰囲気を醸し出します。歴史ある建物の美しいフォルムが木々の間から浮かび上がり、月明かりとろうそくの光が調和する、ロマンチックな空間です。
東大寺 – 8月13日・14日のみ開催
10日間の会期中、8月13日と14日の2日間限定で、東大寺も燈花会の会場となります。この2日間は、大仏殿の中門が夜間に開放され、参拝者は無料で境内に入ることができます。さらに、大仏殿正面の観相窓(かんそうまど)が開かれ、外からではありますが、ろうそくの光に照らされた大仏様のお顔を拝むことができるのです。聖武天皇が平和を願って建立したこの場所で、天平時代の人々と同じように祈りを込めて灯りを眺める、非常に特別な体験となるでしょう。
春日大社 – 8月14日のみ開催
8月14日の一夜限り、春日大社の参道も燈花会の会場となります。この日は、春日大社で古くから伝わる神事「中元万燈籠(ちゅうげんまんとうろう)」が斎行される日でもあります。境内に吊された約3000基もの石燈籠や釣燈籠すべてに火が灯され、その神聖な光の道に、燈花会のろうそくの灯りが加わります。二つの灯りの祭典が融合するこの夜は、息をのむほど美しく、神聖な空気に満ちあふれた、まさに圧巻の光景が広がります。
なら燈花会 楽しみ方徹底ガイド│Q&Aでわかる完全攻略法
ここでは、訪問者が抱く具体的な疑問にQ&A形式で答えていきます。屋台、ボート、参加体験、服装、混雑対策など、気になるポイントをこれで解決しましょう。
Q. 屋台や出店はある?
はい、あります。 飲食を楽しめるエリアは主に以下の3か所に集約されています。
- 東大寺参道: 参道沿いにいくつかの出店が見られます。
- 春日大社参道「にぎわい縁日」: こちらも飲食の出店が集まるエリアです。
- 奈良春日野国際フォーラム 甍~I・RA・KA~前「燈Cafe(とうカフェ)」: キッチンカーや奈良の食材を使った飲食店が集まるフードエリアが設けられます。休憩スペースとしても利用しやすいでしょう。

食事を計画している場合、これらのエリアを利用するか、点灯が始まる19時より前に市街地の飲食店で済ませておくのがスムーズです。イベント時間中は周辺のレストランも混雑が予想されます。
Q. 浮見堂のボートに乗りたい!

はい、乗船できます。 浮見堂会場の鷺池では、貸しボート店が燈花会の期間中、夜間特別営業を行っており、水上から幻想的な景色を楽しむことができます。
- 営業時間: 通常は日没までの営業ですが、燈花会期間中はナイター営業となります。点灯時間中(19:00~21:30)は営業していると考えてよいでしょう。
- 料金: 料金については情報が複数あり、確定的なものはありません。過去の体験レポートでは「20分1000円」や「30分800円」といった記述が見られます。料金は変動する可能性があるため、**【料金は現地で要確認】**となります。
- 注意点: ボートは非常に人気が高く、週末やお盆期間中は特に長い待機列ができます。もしボート乗船を一番の目的にするならば、点灯開始直後など、早めの時間帯に浮見堂へ向かうことを強くおすすめします。
Q. 自分も参加できる?
はい、「一客一燈(いっきゃくいっとう)」という形で参加できます。 これは、訪れた人(客)が、一つの灯りを捧げるという参加型の催しです。
- 内容: 協力金を支払うと、ろうそくの入ったカップを受け取ることができ、それを指定された会場内の好きな場所に自分の手で置くことができます。自分が灯した一つの光が、壮大な光の海の一部となる、心に残る体験です。
- 受付場所: 奈良春日野国際フォーラム 甍~I・RA・KA~ 会場。
- 受付時間: 19:00~21:00。
- 協力金: 料金については「500円」と「1000円」の二つの情報源があります。こちらも変動の可能性があるため**【協力金は現地で要確認】**となります。この協力金は、翌年の燈花会のろうそく代として活用されます。記念品として散華(さんげ)がもらえることもあります。
Q. 浴衣で行きたい!
はい、ぜひ浴衣でお出かけください。 燈花会の静かで幻想的な雰囲気は、浴衣姿での散策にぴったりです。
浴衣レンタル: イベント会場へのアクセスが良い近鉄奈良駅周辺には、浴衣のレンタル店が多数あります。手ぶらで訪れても、着付けを含めたフルセットでレンタルが可能です。
- わぷらす奈良: JR奈良駅と奈良公園バスターミナルに店舗があり、アクセスしやすいです。
- レンタル着物 ゆう紗 / さくら: 近鉄奈良駅すぐの商店街にあり、観光の拠点として便利です。
- 富士着物レンタル奈良公園店: 豊富な種類の着物や浴衣から選べます。
アドバイス: 特に週末や燈花会の期間中は混雑が予想されるため、事前に予約をしておくことをおすすめします。多くの店舗では、夜間までレンタル時間を延長するプランを用意しています。
Q. 混雑を避けるには?おすすめの回り方は?
会期中に90万人以上が訪れる大人気イベントのため、混雑は避けられません。しかし、工夫次第で快適に楽しむことは可能です。
- 時間で工夫する:
- 可能であれば、週末やお盆のピーク(8月13日~15日頃)を避け、平日に訪れるのが最も効果的です。
- 点灯開始直後の19時台前半や、消灯間近の21時以降は、比較的混雑が緩和される傾向にあります。18時半頃までには現地に到着し、明るいうちに散策ルートを確認しておくと、点灯後の移動がスムーズです。
- 場所とルートで工夫する:
- 定番ルート: 近鉄奈良駅から東向商店街を抜け、猿沢池から興福寺、そして浮雲園地や春日野園地へと進むのが一般的です。
- 混雑回避ルート: 人混みを少しでも避けたい場合、メイン会場の浮雲園地ではなく、比較的スペースに余裕のある浅茅ヶ原や春日野園地から鑑賞を始めるのがおすすめです。
- 注意すべき場所: 浮見堂周辺は道が狭く、毎年大変な混雑となります。一方通行規制が敷かれることもあるため、係員の指示に従ってください。
- その他のヒント:
- 帰りの混雑を避けるため、駅に到着したら先に帰りの切符を購入しておくと良いでしょう。
- 三脚や自撮り棒の使用は、混雑時は危険なため禁止されています。譲り合いの心で鑑賞しましょう。
Q. 雨が降ったら中止?
小雨であれば決行されます(小雨決行)。 ただし、台風のような荒天や、ろうそくの火が消えてしまうほどの強風・大雨の場合は、安全を考慮して中止となることがあります。天候が不安定な日は、出かける前に必ず公式サイトや公式SNSで最新の開催情報を確認してください。
アクセスと交通規制│スムーズに会場へ向かうために
燈花会当日は、会場周辺で大規模な交通規制が実施され、大変な混雑が予想されます。快適にイベントを楽しむためには、事前のアクセス計画が不可欠です。
公共交通機関でのアクセス
会場周辺には専用駐車場がなく、激しい交通渋滞が発生するため、公共交通機関の利用を強く推奨します。
- 近鉄奈良駅: 最も会場に近い駅です。奈良公園の入口(興福寺や猿沢池エリア)まで徒歩約5分と非常に便利です。
- JR奈良駅: 会場まで徒歩約20分です。駅から奈良交通バスの市内循環線(外回り)などに乗車し、「県庁前・奈良公園バスターミナル」や「東大寺大仏殿・春日大社前」で下車すると、会場中心部へ簡単にアクセスできます。
車での来場と駐車場について
やむを得ず車で来場する場合は、以下の点を十分に理解しておく必要があります。
- 専用駐車場なし: イベント専用の駐車場は用意されていません。奈良公園周辺や駅周辺のコインパーキングを利用することになりますが、これらは早い時間帯に満車になる可能性が非常に高いです。
- パーク&ライドの活用: 奈良市では、観光シーズンの渋滞緩和策として「パーク&ライド」を実施しています。これは、郊外の指定駐車場に車を停め、そこからバスで中心部へ向かうシステムです。燈花会期間中も利用できる場合があるため、奈良市の交通情報サイトで詳細を確認することをおすすめします。
- 奈良市駐車場・交通情報サイト: http://www.nara-access-navi.com/
交通規制の詳細
燈花会の開催期間中、毎晩夕方から夜にかけて、奈良公園周辺の道路で大規模な交通規制(車両通行止め)が実施されます。これは歩行者の安全確保のためであり、来場者は必ず規制に従う必要があります。以下は過去の情報を基にした規制の概要です。年度によって詳細が変更されるため、必ず公式サイトで最新情報を確認してください。
規制区間(例) | 規制期間(例) | 規制時間(例) | 備考 |
三条通り(上三条交差点~興福寺南) | 8月5日~14日 | 17:30~22:00 | 一般車両通行止め |
猿沢池 北側道路 | 8月5日~14日 | 17:00~22:00 | 一般車両通行止め |
県庁東交差点~大仏殿前~春日大社 | 8月13日~15日 | 18:00~21:30 | バス・タクシー・許可車両を除く |
登大路町交差点~東大寺方面 | 8月13日・14日 | 18:00~21:30 | 一般車両通行止め |
通行許可証について: 周辺住民の方や、エリア内の宿泊施設に予約している方など、やむを得ない理由で規制時間内に車両の通行が必要な場合は、事前に「なら燈花会の会」公式サイトから通行許可証を申請する必要があります。申請には理由の明記が必要となりますので、該当する方は早めに手続きを行いましょう。
よくある質問 (FAQ)
最後に、その他の細かな疑問点についてまとめました。
- Q. 三脚や自撮り棒は使えますか?
- A. いいえ、使用はご遠慮ください。 混雑した会場内での三脚や自撮り棒の使用は、他の来場者の迷惑になるだけでなく、大変危険です。安全で快適な観覧環境を保つため、ご協力をお願いします。
- Q. ゴミ箱はありますか?
- A. いいえ、奈良公園内にはゴミ箱は設置されていません。 これは、野生の鹿が誤ってビニール袋などを食べてしまい、命を落とす事故を防ぐための重要な対策です。発生したゴミは、必ず各自で持ち帰ってください。
- Q. 鹿に餌をあげてもいいですか?
- A. 「鹿せんべい」以外は与えないでください。 奈良公園の鹿は野生動物です。人の食べ物などを与えることは、鹿の健康を害する原因となります。鹿との健全な共存のために、ルールを守りましょう。
- Q. 車椅子での観覧は可能ですか?
- A. はい、可能ですが注意が必要です。 会場は基本的に公園であり、一部は未舗装の道や坂、狭い通路があります。特に混雑する浮見堂周辺などは、車椅子での通行が難しい場合があります。会場での車椅子貸出はありませんが、奈良市総合観光案内所などでレンタルが可能です(台数に限りあり、要問合せ)。介助者の方と一緒に行動し、無理のない範囲で散策することをおすすめします。
おわりに│心に残る、奈良の夏の思い出を
「なら燈花会」は、単に美しい夜景を見るだけのイベントではありません。それは、1300年の歴史が息づく聖なる空間で、数万の祈りの光に包まれ、自分自身の心と静かに向き合う時間です。一つひとつの灯りは、ボランティアの手によって灯され、訪れる人々の想いを乗せてゆらめきます。
このガイドが、あなたの「なら燈花会」訪問をより豊かで、忘れられないものにする一助となれば幸いです。ぜひ古都奈良へ足を運び、あなた自身の灯りをひとつ、この壮大な光の海に加えてみてください。きっとそれは、あなたの心に深く刻まれる、かけがえのない夏の思い出となることでしょう
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